こんにちは。
先週末は、革日和企画「たつの皮革まつりバスツアー」に参加してきました。
午前中は、たつの皮革まつりに立ち寄り、ニューレザーコンテストや
展示ブース、販売ブースなどを見てきました。
ニューレザーコンテストではB級、C級の革を、
鞣しの技術や加工でいかに良い革になるよう仕上げれるかのコンテストなども行われており、
会場では色んな革を触ってみることが出来ました。
そして午後からは、皮を革にしてくれるタンナーさん見学!!!!
新喜皮革さんのタンナーを見せて頂きました。
新喜皮革さんは、馬革を主に鞣しているタンナーさんで、
コードバンという馬のお尻の革を製作されていることで有名です。
工場の中に入ると、お馬さんの革が塩漬けにされた原皮が積んでありました。
まだ毛が付いていて尻尾も残っているんですよ。
皮は国産のモノもありますが、主にアメリカ、オーストラリア、
ヨーロッパ、東南アジアから腐らないよう塩漬けにされて輸入されています。
ちなみに日本の革じゃないの??っと思った方もいると思いますので、
ちょっとツアーで聞いたお話しますね。
松坂牛などの日本の牛は霜降りの美味しいお肉が多いのもあり、
ぷくぷく太るのです。
太った牛さんの皮は少し伸びてしまう為、良質な革が取れないらしいのです。
なので日本では国産の皮はあまり使われていませんが、
国産の牛には焼き印が入っていない伸びる革という面で、
大きなカーシートのカバーなどに使用するなど
外国で好まれて使われているそうです。
豚革はほぼ国産の豚でまかなわれており、
馬革は、日本では馬肉を食べる地域が少ない為
外国輸入が多いらしいですよ。
次に見たものは大きな樽。
先ずは鞣し工程に進む前に皮を綺麗に洗います。
これは原皮に付着している汚物を取り除く作業を行う樽です。
たくさんの水を樽に入れて洗い、
その後、フレッシングマシーンという機械で裏側についている肉や脂肪などを取り除き、
石灰に漬けてアルカリ性にし繊維をほぐし毛を抜きやすくします。
そして分解機を使い銀面とトコ革に分け、脱酸・酵解へてを経て
準備工程が終了となります。
準備工程が終わると鞣しの作業。
鞣しにはクロムなめし、タンニンなめし、混合なめしとあります。
今回はn.likoで使用もしている、タン二ンなめしの工程の見学をしてきました。
タンニンなめしとは、植物の渋タンニンで革を鞣す方法です。
なめし方は樽で鞣す方法と、ピットで鞣す方法とありますが、
今回はピット層での工程見学でした。
このピットには植物ミモザのタンニンが薄く溶かされており、
皮を徐々に濃い濃度のピットに付け込んでいくことで、
革に耐久性を持たせていく作業です。
この工程は2週間から1ヶ月ほどかけて行います。
鞣し工程が終わると、背割り作業、水絞り、等級選別、をした後
裏削りをし最終的な厚みに仕上げていきます。
そして乾燥。
乾燥も色々工程はありますがすべて見ることはできませんでしたので、
つり下がっている革達をどうぞ!!
沢山干されていました。
見学の合間には、コードバンの革についての説明も詳しくしていただけました。
繊維の詰まり方や見分け方なども教えて頂き驚きばかりでした。
革の状態によっては1頭の馬からランドセルが1つ取れないこともあるそうです。
なのでそれだけ貴重な革なんですよね。
その後は、染色の説明も受けました。
染色は樽で行う場合と、機械で吹きつけていく仕方があることも教えて下さいました。
樽や機械以外にも、人の手を使って色を吹きつけたりもします。
作りたい革の表情によって職人さんは使い分けているそうですよ。
最後は磨きの作業。
ガラスをあてて磨くことでつるつるになるのです。
タンニン鞣しだからこそこの光沢が出るのですよね。
今回は、皮から革へ変わる製作工程を見学でき、
1枚1枚、手間暇かけて作られていることがわかりとても勉強になりました。
革が好きになり、そして職人の世界に足を踏み入れた私。
大好きだからこそ学ぶのも楽しく、作り出すことも楽しい。
そしてもっと知りたい!!作りたい!!と前に進んで行く自分がいます。
人生で自分の好きを見つけることができてほんとよかった。
これからも好きを形にできる様頑張っていきます!!
来月は東京!!
レザーフェアーでn.liko探ししてきます。
39歳にして初めての一人旅。
ちょっとドキドキだけど自分探しの旅楽しんできます。
n.liko noriko